今日のカープ本:カープの黄金期を作った功労者はこの人だった。
プロの夢と現実を肌で知る男の物語。衣笠祥雄、達川光男、大野豊、三村敏之、池谷公二郎、川口和久、高橋慶彦、長嶋清幸、正田耕三、金城基泰……無名の選手を発掘する目利きの男。広島カープの黄金時代に貢献し、のち大洋、オリックス、日本ハムで40年以上のキャリアを重ねるスカウト木庭教(きにわさとし)。プロ野球を陰で支える男の愛すべきドラマ。
最近、高橋慶彦の本を読んだので、そういえば彼をスカウトした人の本があったなぁ、と思いだし、再読した本。
高橋慶彦だけでなく、1970年代後半から80年代にかけてのカープの黄金時代を築いた選手たちを発掘した名スカウトを主人公とし、ほとんど陽の当たることのないスカウト稼業を淡々とした語り口で描いた良書。
しかし、カープって黄金時代以降も優秀な選手をこの木庭さんの後輩スカウトたちが連れてきてる。前田智徳、江藤、金本、黒田。ダイヤモンドの原石のような選手を発掘し、一流選手に育て上げる。その流れを作った人が木庭氏。そう考えてみると、今もその流れは続いている。カープの過去だけでなく、現在、そして未来までも、彼の功績は続いていくのだ。