今日のカープ本:伊藤歩『ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる』
ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる (星海社新書)
- 作者: 伊藤歩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/02/25
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (4件) を見る
2年以上前に出た本。
球団経営を知れば、プロ野球はもっとおもしろくなる!
本書は、選手や監督ではなく、親会社の事情も含めたプロ野球12球団の事業構造そのものに焦点をあてた一冊である。現役の金融ジャーナリストが、公開情報はもちろん、球団代表への取材や全球団への質問状送付、顧客満足度調査に全本拠地の現地取材といった、12年間の取材と執念で得たプロ野球の“経営”に関するデータを結集し、12球団を一球団ずつ詳細に分析する。本来「同業他社」というのは基本的な収益構造が似通ってくるものだが、プロ野球のそれは多種多様を極めており、各球団の運営はおもしろいほどに「らしい」。あなたのひいきのチームは何で儲け、損しているのか。「カネまわり」を知れば、プロ野球はもっとおもしろくなる!
こういう球団経営にスポットライトを当てた本って、あるようでなかなかない。なぜないかというのがこの本を読んで分かった。
というのは、そもそも各球団が経営情報を公にしてないからだ。
そんな中で、情報をかき集めて書かれた本は、かなり面白い。
カープファン的には「ドケチ」に徹して長年黒字経営してきたカープが素晴らしいとは思えない。というのは、球団がきちんと選手に投資してないからだ。最近はセリーグを三連覇し、強くなってきたけど、その前の長い低迷期に、「ドケチ」のせいで泣いてきたことか…
勝つために必要な投資をせず、いい選手がたまたま揃ったときだ勝つというのは、プロの球団経営とは言えないだろう。